ディ・グラッシは、フォーミュラEのコミットメントのレベルが高まったことでドライバーたちの両選手権参戦は難しくなってきていることを明かした。
2016年シーズンでWEC(世界耐久選手権)とフォーミュラEを両立してきたルーカス・ディ・グラッシ。
しかしアウディが2016年をもってWEC撤退したことで、彼は来季よりフォーミュラEに集中することになる。
よって彼が来季7月16日に開催されるフォーミュラEニューヨークePrixとWECニュルブルクリンク戦のどちらに出場するかを選ぶ必要もなくなる。
しかし、これまでと同様に両シリーズに参戦しているセバスチャン・ブエミたちは、来季もその選択を強いられることになる。
2つの選手権の日程が被っていることについてディ・グラッシは、フォーミュラEが要求している"コミットメント"のレベルが高まっているため、両選手権でフルタイム参戦するドライバーは将来的に減っていくと考えている。
「誰もがフォーミュラEのフルラインアップを望んでいる。それなのにドライバーが1つの選手権ではなく、2つの選手権に出場しているから、いくつかのチームは問題を抱えている」とディ・グラッシは語った。
「WECを優先したためフォーミュラEを欠場したドライバーの場合は、それが彼らの選択だ。WECのLMP1クラスで6時間レースなら2人組でも走ることができるのだから。今年のニュルブルクリンクでブノワ(トレルイエ/WEC7号車アウディ)が怪我で欠場した時には、ふたり(アンドレ・ロッテラーとマルセル・ファスラー)で出場したんだ」
「僕はそれぞれのチャンピオンシップがどのように進行していくかによると思う。1つのシリーズでタイトルの可能性がなくなった時は、もう一方のシリーズに参戦する、といったようにどちらで走るかという決断はシンプルでなくてはいけない」
「でも、ドライバー契約上、2シリーズとも優先させなければいけない場合はわからない。2つの異なるメーカーのために参戦することはドライバーにとってとても難しいことだ」
「その場合、ドライバーは将来的にどちらかひとつの選手権を選ぶ必要があると思う。フォーミュラEはそういった傾向がますます深刻化している。フォーミュラEは多くの労力とリソースを必要としていて、それにはドライバーも含まれている」
フォーミュラEと”スペシャルレース”
2017年、ディ・グラッシはフォーミュラEにリソースを集中させることになるが、一方、ル・マン24時間レースを含め、シーズンを通して他の様々なモータースポーツイベントに参戦したいという意向があるようだ。
「デイトナ24時間参戦を提案してもらっているんだけど、ニュルブルクリンク24時間レースもやりたいと思っている。あとマカオのGTワールドカップにも出たい」とディ・グラッシは語った。
「僕は(フォーミュラEに)並行して別の選手権をフル参戦しようとは思わないけど、来季は他のスペシャルレースに参戦したい。将来的には実現させるだろうね」
「もし、ル・マン24時間でリベンジできるチャンスがあるなら、僕は間違いなく参戦するだろうね。パドック上でもいくつかのチームが3台目の体制を検討しているという話があったし、もしかしたら(チームは)僕を誘ってくれるかもしれない」
motorsport.comから
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