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フォーミュラE、CEOインタビュー

ベガスのeレースはeスポーツ史上最高賞金だったというだけでなく、フォーミュラEのデジタル戦略の鍵となる道しるべとなった。
シムレーサーのボノ・ハイスは20人のフォーミュラEドライバーと9人のシムレーシングのスターを抑え、優勝した。でもパソコンはそこで終了。
というのも次なる指標の発表があったからだ。
メキシコ人F1レーサーのエステバン・グティエレスが今シーズンのフォーミュラEに参戦することになった。
フォーミュラEだけでなく、全世界的に一般電気自動車の世界でも面白い時期になっている。
そのあたりを含めフォーミュラEのCEO、アレハンドロ・アガグにインタビューした。
アレハンドロ・アガグ

ベガスeレースに関してどう思いましたか?
ベガスのイベントは素晴らしい出来でした。
私たちは誰もやったことのないことをやりたかったんです。
チームは全てを上手くイベントに盛り込み、素晴らしい仕事をしたと思います。
技術的な不具合もありましたが、このようなイベントの習得曲線上ではよくあることです。
参加してくれたドライバー全てにとても感謝しています。
特に、ルーカス・ディ・グラッシ、ミッチ・エバンス、ジェローム・ダンブロシオの3人はレースのスタートができなかったのにもかかわらず、寛大に技術的不具合を受け入れてくれて、本当に感謝しています。
新しい事にトライしなければ何も前に進まないと思います。
今回の全てがやったことがないことに挑戦する、という事でした。
多くのことを学びましたし、今後のeスポーツ戦略の基礎となりました。
ベガスはフォーミュラEのeゲームの明るい道の始まりです。

eゲームに関しての今後の計画は?
2つの方向で考えています。
1つはより大きなマーケットのためにモバイル・テクノロジーを使う事。
結果はリアル・レーシング3でも出ており、ダウンロード数はかなりすごいことになっています。
何百ものユニークユーザーがフォーミュラEカーをドライビングしています。
2つ目は、本格的なプロのシムレーシングです。
これは素晴らしいポテンシャルがあると分かりました。
マーケットは少し小さくなるかもしれませんが、リーグをやる事で素晴らしい結果がでると思います。
両方の道で探っていこうと思っています。

ベガス規模のeレースをまた開催しますか?
勿論。何がいい点か、悪い点か、を見ているところです。
このような大きなイベントをやるよりも、小さなイベントを多くやった方がいいかもしれないです。
eレース中のCESでのツイッターの動向でCESを上回っていた、という事実が全てだと思います。
CESのような世界規模の見本市でやるという事は凄く重要だと思います。
またやるかもしれませんが、今は全てを解析して、最善の戦略を決めるつもりです。

重要な学習は何でしたか?
沢山あります。そして経験を積む必要があると思います。
関連する技術的な要素は全てテストする必要があります。
今、それをやっているところです。
イベントは我々にとって初めての事でしたが、重要な学びとなったのは技術面で違った方向で見ることによって、ソフトを開発できますし、レースのやり方もプロデュースできるという事です。
また、本物のレースドライバーとシムドライバーがどう競えるのか見るのは興味深いことでした。
フェリックス・ローゼンクヴィストがプロのシムドライバーと競って2位になったのは注目に値します。
実際、フォーミュラEドライバーの年齢が下がってきていて、でもスキルは上がっているというのはとても面白いと思いました。
ニック・ハイドフェルドが僕のところに来て、「これ難しいよ」って言っていたのを覚えています。
ビデオゲームでは年齢とスキルの間に明確な相関があります。

今シーズン、グテイエレスが参戦することに関してどう思いますか?
選手権にとって素晴らしいニュースだと思います。
エステバンのことは随分前から知っています。
エステバンがGP2にいた時に私もいました。
勿論、彼は素晴らしいドライバーです。
若いドライバーですが、キャリアも長く、F1のキャリアの後にフォーミュラEを選んでいます。
彼の年齢ではまだとても明るい未来があると思います。
地元のスターが参戦するメキシコ大会は凄い事になると思いますし、ファンも彼を応援するでしょう。

彼の予定はいつ決まりますか?
エステバンの今シーズンは習得期間となるでしょう。
今シーズンはすでに2レース終わっていますし、選手権の優勝を目指すシーズンではないでしょうが、習得のシーズンになると思います。
メキシコ大会とニューヨーク大会で彼は走ります。
他の選手権と予定が被っているレースがいくつかありますから、シートが空くレースがあるので、そこでレースして慣れていく感じですね。
シーズン4では、ちゃんとしたレースドライブになると思います。
選手権の優勝争いに加わる選手の一人になるでしょう。

シーズン5の新しいクルマとバッテリーに関して、いつ具体的な詳細が出ますか?
クルマやシャーシについて最終決定するFIAと協議中です。
もうすぐ出ると思います。
シャーシのデザインも近いうちに発表できたらいいと思っています。
バッテリー技術に関しては順調です。
でも、FIAがフォローアップしている所です。
バッテリーのテストが行われて、セルもテストしました。
シーズン5用の最初のクルマは、10か月後には走れると思います。
デザインは近いうちにお見せしたいと思います。

技術開発計画では現在どのあたりにいるのでしょうか?
最近のFIAとの協議で3つの段階になっている10年計画が出ました。
最初の段階は4シーズン、次に3シーズン、そして3シーズンです。
この10年は、シャーシは全チーム共通で、パワートレインは自由、バッテリーは恐らくこの最初の10シーズンは、スペックは同じになるでしょう。
しかし第3段階はまだオープンです。FIAとはフロントとリアのパワートレインに関してとても興味深い可能性を協議中で、FIAは10年計画を近いうちに発表すると思います。
OEMにとっては技術的に長期の安定した計画が重要になります。
多くのOEMが選手権に入ってきて、もっと増えると思いますし、明確な長期計画はコスト削減にも役立ちます。
マニュファクチャラーにとってコストを実際に押し上げるのは『時間』だと思います。
パワートレインを開発する時間が短いとなると、コストは急激に上がります。
リードタイムが長くなれば開発もより良くなりますから、それをFIAとやろうとしています。
持続可能性はフォーミュラEの鍵になる部分ですし、コスト管理に関しても同様です。

その期間の技術が適正である事をどのようにみるのですか?
私たちがすることはプラットホームに集結するということです。
しかし、これらを可能にするのは本当にチームとマニュファクチャラーなのです。
私たちはFIAを手伝っている、あるいはルールに自分たちの考えを出しているだけで、本当にFIAが技術のガイドラインを出しているんです。
それでシステムを把握するのはチームなのです。
勿論、レースの技術を自動車技術に転換していく方法はそれぞれ違いますし、老舗のメーカと新しいスタートアップEV企業と色々です。
もしかすると技術転換はこっちからあっちへというのでも違うかもしれません。
もしかするとファラデイフューチャーのようなスタートアップ企業の方が転換は早いかもしれません。

選手権は長いブレイク中ですが、シーズン4のカレンダーはどんな感じですか?
ブレイクに関してはずっと良くなります。
長すぎますからね。来シーズンは恐らく開幕戦を遅くすると思います。
冬の期間中、1月、2月3月にもっとレースをしたいと思っています。
これらの期間で他の選手権が開催されていない日にカレンダーを埋める必要があります。
来シーズンはいい感じになるでしょう。
また開催都市も現在やり取りをしていますので、違った選択肢もあると思います。
世界モータースポーツ評議会(WMSC)に3月に提案できればいいと思っています。

モータースポーツ・ネットワークが最近フォーミュラEの株を取得しましたが、選手権にとってどのような意味がありますか?
選手権にとって素晴らしいニュースだと思います。
モータースポーツ・ネットワークファミリー、素晴らしい友人であるザック・ブラウンそしてマイク・ゾーイを本当に歓迎しています。
特にザック・ブラウンのモータースポーツでの経験とビジョンは、フォーミュラEプロジェクトに多くのことをもたらしてくれると思います。
株主として彼らを迎える事は非常に大きな強みとなります。
フォーミュラEの株主リストはどんどん強化されていると思います。
そして、アジアからの新しい強力な株主の発表を近いうちにできると思います。
これはフォーミュラEが成長しているということですし、強くなり続けているのです。

残りの今シーズンはどうなると思いますか?
すごくエキサイティングだと思いますよ。
ブエミが既に2勝しています。
彼は本当に強いスタートを切りました。
けれど他の選手権とレースが重なっているところでどうなるか分かりません。
多分ブエミはいくつかのレースを欠場することになるでしょう。
ですからトップをキープするために、今、彼はポイントをすごく稼ごうとしています。
今シーズンは面白くなると思います。
レースが重なっている事に関してはあまり心配していません。
新しいドライバーが入って来る事はいい事ですし、ちょっと悪巧みも加わると面白くなりますね。

テレビ朝日公式HPから

    
    
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エステバン・グティエレス、F1から今季のフォーミュラEへ参戦

エステバン・グティエレスが、メキシコシティePrixを含めた今年のフォーミュラEに参戦することを明らかにした。
ホームのファンの前で走るメキシコシティ大会のエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、昨シーズンのF1でも走ったことのある2回目のトラックだ。
また7月のニューヨーク大会にも参戦する予定もある。
エステバン・グティエレス

エステバン・グティエレス
ここに立つ事ができてとても嬉しいです。
そしてついに未来のプランを発表することができました。
アレハンドロとアルベルトにとても感謝しています。
お互いに昔から知り合いで、今やっとこの新しい道で一緒に仕事をすることができます。
アレハンドロとの関係がありましたから、フォーミュラEはずっと見てきました。
彼のプロジェクトはいつもフォローしてきましたし、フォーミュラEはそのうちの1つです。
このシリーズの成長は目を見張るものがあり、電気自動車は都市の未来の交通手段です。
このシリーズでどのように電気自動車が進化していくのか非常に興味深いです。
今その一部になれた事に喜びを感じています。

追記:エステバン・グティエレスといえば、F1のザウバーで輝いていた小林可夢偉の後にメキシコのスポンサーからの支援を受けて正ドライバーになった感が今でも残っています。
しかし、本人同士は仲が良かったと・・・。

    
    

Motorsport Networkが、フォーミュラEの株式を取得

Motorsport Networkは、フォーミュラEの株式取得を通して、電気自動車レースと電気自動車のより幅広いメディア戦略を主導していく。


世界最大の自動車およびモータースポーツのデジタルテクノロジー事業を手掛けるMotorsport Networkは、FIAフォーミュラE選手権の商業権を所有し、世界初の完全電動フォーミュラカーのシリーズを推進するフォーミュラEホールディングス・リミテッド(FEH)の株式を取得した。
今回の株式取得は、EV市販車および電気自動車レース関連のメディアにおける主導権を獲得するための戦略のひとつだ。

2017年は、これまでにないレベルのEV新モデルが発表される年であり、フォーミュラEも多くの新しいファンを獲得している。
そうした環境を踏まえ、Motorsport. Networkは、電気自動車に関連する全ての放送、OTT、デジタルメディアが繋がる世界の実現を目指す。
motorsport.comの会長であるザック・ブラウンは1月7日、ラスベガスで行われたCES(Consumer Electronics Show)でフォーミュラEへの投資を発表し、今回の投資を後押ししたのは、motorsport.comやAUTOSPORT.comなどのMotorsport Networkが所有するウェブサイトで、より多くの閲覧者がフォーミュラEへの関心を示していることが明らかになったからだと説明した。
「各国の首都、自動車メーカー、テクノロジー関連企業がフォーミュラEに注目している。また、我々のモータースポーツ関連サイトでも、フォーミュラEのコンテンツの閲覧数増加の傾向が見られる。これがフォーミュラEへの投資の決め手となった」

フォーミュラEへの投資と平行してmotor1.comなどの自動車関連サイトのマネジメントを行い、最新ニュース、新車発表、2017年に予定されている数多くのEV市販車のテストなどの情報を提供する予定だ。
これも、Motor1.comの閲覧者が、電気自動車や環境に配慮した自動車関連のコンテンツに平均以上の関心を示していることが理由だ。

motor1.comの編集長であるジョン・ネフは、次のように語っている。
「2017年の電気自動車市場は、かつてない活発な年となる。自動車市場のこの大きな動きを受けて、motor1.comに電気自動車専門のコーナーを設けることになった。フォーミュラEへの投資により、EVコンテンツを放送やOTTチャンネルに拡大することが可能となるし、当然、電気自動車レースとの繋がりもできる。我々にとって、これは大きな強みとなる」

フォーミュラEは2014年に始まった世界初の電動フォーミュラカーによるレースで、世界の大都市の中心街の公道で行われる。
第3シーズンは2016年10月の香港から始まっており、マラケシュ、ブエノスアイレス、メキシコシティ、モナコ、パリ、ベルリン、ブラッセル、モントリオール、ニューヨークで順次開催される。
レースに出場するのは、ルノー、ジャガー、マヒンドラ、DSといった自動車メーカーが支援する10チーム。
今後は、アウディ、メルセデス、BMWといったメーカーの参入が予定されている。

フォーミュラEのCEOであるアレハンドロ・アガグは、次のように語る。
「世界をリードするモータースポーツ関連ウェブサイトでフォーミュラE関連コンテンツへの需要が高まっており、Motorsport Networkは、そのデータに基づいてフォーミュラEへの投資を決定した。これは、デジタル世代のための新しい自動車レースの形を作ろうとする、未来を見据えたふたつのビジネスの融合だ。これによって、フォーミュラEは、世界一規模が大きく総合的な自動車/モータースポーツサイトの力を得ることができる」

フォーミュラEに関する記事は、Motorsport Networkが所有するmotorsport.comAUTOSPORT.comなどのサイトに掲載される。
また、EVに関する記事は市販車メディアのmotor1.comに掲載される。
そして、この3媒体間の連携によって読者は電動レースをより身近に感じるようになるだろう。

    
    

フォーミュラE、待たれる日本参戦

モータースポーツジャーナリスト赤井邦彦氏のコラム「電撃! フォーミュラE」から

EVレース、わずか3年で大きな流れに 待たれる日本参戦

世界中の自動車メーカーをとりこにし始めたフォーミュラEレース。
3年前に新カテゴリーとして始まったこのレースが、これほど早く大きな流れになるとは想像すら出来なかった。
確かに自動車はエネルギー転換を迫られており、動力源ソースはガソリンから電気へと移りつつある。
その機運を先取りしたのがFEH(フォーミュラEホールディングス)を創設したスペインのビジネスマン、アレッハンドロ・アガグであり、彼がスタートさせたイベントが全電動レースカーによって争われるフォーミュラEレースだ。
フォーミュラE
そのフォーミュラEレース。
鳴り物入りでスタートしたのが2014年。
ところが当時はモータースポーツ界から白い目で見られた。
イベント屋がまた金もうけを仕掛けた、という見方が多かった。
ところが当のアガグの目的は金もうけだけにあらず。
環境問題への取り組みの一環として、大衆に自動車のエネルギー問題に興味を持ってもらうようにとレースを企画した。
ガソリンではない電気で走る自動車によるレース。
市街地で開催することにより電気はCO2とは無関係なことを訴える。
この考えはガソリンから電気へと動力源を移したい自動車メーカーにとって最適のPRの場となるのではないか?
アガグはそう考え、自動車メーカーの支援は得られるはずと読んでこのレースをスタートさせた。

ところが初年度は思ったようにはことは運ばなかった。
世界に数ある自動車メーカーも、レースとなると二の足を踏んだ。
そこには自動車メーカーの様々な思惑があったはずだ。
単純にレースの知識がないメーカーもあっただろうし、市街地でのレース中の事故を懸念したメーカーもあっただろう。
もちろん、まだ形さえ定かでないイベントへの投資の危険を感じたメーカーや、PR効果に疑問を持ったメーカーもあっただろう。
そんな状況下で産声を上げたフォーミュラEには、欧州の自動車メーカー、ルノーとBMW、アウディが細々と名前を連ねていただけ。
チームとして参加していたのはルノーだけだった。
こうした自動車メーカーはモータースポーツの力を知っていたばかりか、パイオニア精神にあふれた企業だったということもある。
それがどうだろう、フォーミュラEはたちまち多くの人々の興味を引くことになり、モータースポーツを国際的に統括するFIA(国際自動車連盟)のお墨付きまで手にし、躊躇(ちゅうちょ)する自動車メーカーを尻目にたちまちポジションを確立していった。
初年度から参入していた自動車メーカーは、第2シーズンになると堂々と前面に名前を押し出し、環境問題をリードする企業として世界中に認知されるようになったのだ。
初年度参入に二の足を踏んだ日本の自動車メーカーの面目丸つぶれである。
さらに自動車メーカー以外にもパーツメーカーが参戦し、ベンチャー企業が次々と名乗りを上げた。

ところで、フォーミュラEが短期間に確たるポジションを手にしたところを見ると、電気自動車(EV)という言葉には魔力があるとしか思えない。
ガソリンがいまだエネルギーの中心である自動車だが、化石燃料の枯渇、二酸化炭素による環境破壊といった事象に追い詰められているのか、次第に電気エネルギーへとかじを切り始めた感がある。
その移行の象徴的な姿としてフォーミュラEレースが捉えられているとしたら、このレースを主宰するFEH(フォーミュラEホールディングス)はしてやったり。
そして、FEHの思惑通りに多くの自動車メーカーがフォーミュラEレースを自社のEV戦略の広告塔として使い始めたのだ。
現在進行中の第3シーズンには、ルノー、アウディのより強力なコミットメントがあり、マヒンドラ、ベンチュリといった新興国の新興自動車メーカーも名前もある。
加えて名門ジャガーの参戦などでフォーミュラEはますますにぎやかになってきた。

ところが先に書いたように、現在日本の自動車メーカーは参戦しておらず、参加するチームやドライバーもいない。
かつてF1チームを主宰した鈴木亜久里のチームがあったが、2シーズン目の途中で手を引いている。

ゆえにフォーミュラEにおける日本の存在感はゼロに近いといわざるを得ない。
チームアグリ
FEHとしては自動車メーカーを含めた日本の企業に秋波を送るが、新しいものに挑戦することに慎重な日本企業はまだ出て行く気配はない。

そんな中、逆流のような現象が起こった。
ドイツの自動車パーツメーカーのシェフラー(主としてベアリングを製造販売)がスポンサーをするアプトチーム(ドイツ)が1台のクルマを日本に持ち込んで、東京丸の内仲通りの銀杏並木でデモ走行を行ったのだ。

理由はシェフラーの日本におけるPR作戦である。
シェフラーは同じドイツのボッシュやコンチネンタルといったパーツメーカーに比べて日本では知名度がいまいち。
そこで日本における存在感を増す目的のひとつとして、シェフラーの名前がボディーに大きく描かれたフォーミュラEカーを持参して、市街地を走らせるという賭けに出たのだ。
これは、フォーミュラEに興味を持たない日本の自動車メーカーへの訴えでもあり、この活動を通して日本の自動車メーカーへの自社製品の売り込みにもつなげる目論見(もくろみ)があったといえる。

さて、シェフラーの思いは伝わったのか? 
デモ走行には日本の自動車メーカー関係者の姿もあった。
個人の立場としてフォーミュラEに興味を抱く自動車メーカーの社員は多い。
しかし、個人の力が会社を動かすにはもう少し時間がかかるかも知れない。
だが、その日沿道を埋めた観客の数を見れば、自動車メーカーも考えを変えなければいけない時期にきているはずだ。
約250mの特設コースの両脇は、デモ走行開始数時間前からびっしりと観客で埋まっていた。

デモ走行を走ったのはアプト・シェフラーFE02という、フォーミュラEレースで実際に走っている最新のモデル。
ボディーの前半分がアウディの赤に塗られてはいるが、後ろ半分がシェフラーの緑色で塗られ、強烈な存在感を示していた。
運転したのはブラジル出身のプロドライバー、ルーカス・ディ・グラッシだ。
ディ・グラッシはシーズン2でルノーに乗るセバスチャン・ブエミと最後までチャンピオン・タイトルを争って、惜しくも敗れた実力派ドライバー。
WECでも今年限りで撤退を発表したアウディチームの主要ドライバーだった。

ディ・グラッシは走行後、次のように感想を語った。
「フォーミュラEは“電動の未来”に向かって走っている。モータースポーツとしてもエキサイティングだ。モータースポーツは自動車産業と密接な関係にある。自動車産業はモータースポーツを通して将来技術に投資している。日本は自動車産業が盛んだ。ぜひ日本のメーカーも参戦して欲しいし、日本でもフォーミュラEを開催して欲しい。特に東京のような先進的な都市にはフォーミュラEがピッタリ。一日も早い東京開催が望まれる」

フォーミュラEに関しては腰の重い日本の自動車メーカーだが、世界の流れにあらがうことはできない。
先日もトヨタ自動車がEV事業企画室を作り、本格的にEVの研究開発に乗り出した。
その実験室としてフォーミュラEはうってつけのように思われる。
2018年から始まるフォーミュラEシーズン5からは、メルセデスベンツも参戦を発表している。
時代の潮流に乗り遅れないように、日本の自動車メーカーも急いだ方がいいだろう。

    
    

トヨタ、ホンダが電気自動車のAI(人工知能)搭載のコンセプトカーを発表!

アメリカ・ラスベガスで世界最大規模の家電見本市が開幕し、最新の家電だけでなく人工知能(AI)を搭載した電気自動車も注目を集めている。


トヨタが発表した試作車「コンセプト-愛i」は、人工知能を搭載し運転手の表情などから感情や疲労度を読み取り自動運転に切り替えたりして、好みに応じたルートの提案ができる。

    
    

「WECとフォーミュラE、両立するドライバーは減る」とディ・グラッシ

ディ・グラッシは、フォーミュラEのコミットメントのレベルが高まったことでドライバーたちの両選手権参戦は難しくなってきていることを明かした。
ルーカス・ディ・グラッシ

2016年シーズンでWEC(世界耐久選手権)とフォーミュラEを両立してきたルーカス・ディ・グラッシ。
しかしアウディが2016年をもってWEC撤退したことで、彼は来季よりフォーミュラEに集中することになる。
よって彼が来季7月16日に開催されるフォーミュラEニューヨークePrixとWECニュルブルクリンク戦のどちらに出場するかを選ぶ必要もなくなる。
しかし、これまでと同様に両シリーズに参戦しているセバスチャン・ブエミたちは、来季もその選択を強いられることになる。
2つの選手権の日程が被っていることについてディ・グラッシは、フォーミュラEが要求している"コミットメント"のレベルが高まっているため、両選手権でフルタイム参戦するドライバーは将来的に減っていくと考えている。

「誰もがフォーミュラEのフルラインアップを望んでいる。それなのにドライバーが1つの選手権ではなく、2つの選手権に出場しているから、いくつかのチームは問題を抱えている」とディ・グラッシは語った。

「WECを優先したためフォーミュラEを欠場したドライバーの場合は、それが彼らの選択だ。WECのLMP1クラスで6時間レースなら2人組でも走ることができるのだから。今年のニュルブルクリンクでブノワ(トレルイエ/WEC7号車アウディ)が怪我で欠場した時には、ふたり(アンドレ・ロッテラーとマルセル・ファスラー)で出場したんだ」

「僕はそれぞれのチャンピオンシップがどのように進行していくかによると思う。1つのシリーズでタイトルの可能性がなくなった時は、もう一方のシリーズに参戦する、といったようにどちらで走るかという決断はシンプルでなくてはいけない」

「でも、ドライバー契約上、2シリーズとも優先させなければいけない場合はわからない。2つの異なるメーカーのために参戦することはドライバーにとってとても難しいことだ」

「その場合、ドライバーは将来的にどちらかひとつの選手権を選ぶ必要があると思う。フォーミュラEはそういった傾向がますます深刻化している。フォーミュラEは多くの労力とリソースを必要としていて、それにはドライバーも含まれている」

フォーミュラEと”スペシャルレース”

2017年、ディ・グラッシはフォーミュラEにリソースを集中させることになるが、一方、ル・マン24時間レースを含め、シーズンを通して他の様々なモータースポーツイベントに参戦したいという意向があるようだ。

「デイトナ24時間参戦を提案してもらっているんだけど、ニュルブルクリンク24時間レースもやりたいと思っている。あとマカオのGTワールドカップにも出たい」とディ・グラッシは語った。

「僕は(フォーミュラEに)並行して別の選手権をフル参戦しようとは思わないけど、来季は他のスペシャルレースに参戦したい。将来的には実現させるだろうね」

「もし、ル・マン24時間でリベンジできるチャンスがあるなら、僕は間違いなく参戦するだろうね。パドック上でもいくつかのチームが3台目の体制を検討しているという話があったし、もしかしたら(チームは)僕を誘ってくれるかもしれない」

motorsport.comから

    
    

小林可夢偉、フォーミュラE参戦に関心

小林可夢偉が将来フォーミュラEに参戦することに興味があるとコメント。
2016年の小林のチームメイトであるセバスチャン・ブエミとステファン・サラザンはトヨタチームからWECに参戦し、フォーミュラEにも参戦している。
小林はフォーミュラEでの競争のレベルが高まっている事に興味をもっている。
小林可夢偉

小林可夢偉
フォーミュラEはいい感じだと思いますよ。
多くのマニュファクチャラーが参戦してきていますし、選手権は競争力もあります。
いいドライバーもいますし、もしいいチャンスがあれば行きますよ。

WECとフォーミュラEの両立はできるかという質問に対しても

そうですね。多くのドライバーがそうしていますから、できるでしょう。
長期的にはオープンに考えていますが、一番の目標は来年WECを優勝する事ですね。
それとル・マン24時間で勝つ事です。
今はそれに集中しています。

    
    

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フォーミュラE シーズン5
開幕戦 2018年12月15日
サウジアラビア ディルイーヤePrix

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