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フォーミュラE、日本の自動車メーカーは?

伝説のF1チーム「マクラーレン・ホンダ」が、2015年に復活する。
マクラーレン・ホンダ
ホンダがエンジンなどの動力系を供給し、マクラーレンが車体の開発・チーム運営を担当。
特に日本のF1ファンにとっては楽しみな出来事です。

フォーミュラEは、どうだろう?
現在、日本の自動車メーカーの参戦予定は無い。
他国に先駆けてハイブリッドカーや電気自動車を開発してきた日本メーカー。
日産・トヨタ・ホンダ・三菱・マツダ etc...
既に、ルノー・アウディ・BMWはフォーミュラEに関わっている。

フォーミュラEの参戦チームの1つ「アムリンアグリ」
チームを率いるのは、鈴木亜久里。
そして、開幕戦ドライバーを務めたのは佐藤琢磨だった。
思い出される、F1の「スーパーアグリ」。

フォーミュラE開幕戦では、佐藤琢磨がファステストをたたきだしてポイント獲得。
しかし鈴木亜久里は、コメントの中でこういった。
日本の自動車メーカーがどう思っているかは分からない。
でも、アウディとルノーはすでに参戦していて、BMWも近い将来入ってくるのではないかといわれている。
そうなったら、日本の自動車メーカーも興味を持つかもしれない。

まずは、コレで良いのでは。
アムリンアグリ HONDA

    
    
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WECではチームメイト

WECトピックス:ニックとプロストの“その後”
as-webから
WEC:ニックとプロスト

サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開幕したWEC世界耐久選手権第4戦オースティン。
LMP1-Lクラスのレベリオン・レーシングで12号車レベリオンR-One・トヨタをドライブしているニック・ハイドフェルドとニコラス・プロストのツーショットがこちら。

もちろん、チームメイト同士なのだからツーショットくらいなんのことはありません。......が、実はこのふたり、13日に中国・北京で行われたフォーミュラEの開幕戦で最終周まで首位を争い、最終コーナーで接触。
ニックのマシンが宙に舞いながらウォールに激突する大クラッシュになってしまいました。

レースの中継映像では、大破してひっくり返ってしまったマシンから這い出てきたニックがプロストに駆け寄って行くシーンも捉えられており、なんだか険悪な感じもあったふたり。
それでも、オースティンでは肩を組んでツーショット写真を撮らせてくれました。

ニックによると「事故直後はちょっとお互いに非難し合うような形になったけど、その後、北京にいる間に仲直りしたし、今週は仲良くクルマをシェアしているよ」とのこと。

一方のプロストも、「自分のダッシュボードに異常な表示が出ていて、それに気を取られて直そうとしている時にステアリングがちょっと左に寄ってしまったんだけど、そこにニックがものすごい勢いで突っ込んで来て、ああいう風になってしまった」と接触時の状況を説明。

「もちろんワザとじゃないし、事故直後は何が起こったか分からなくて、やっぱりお互いに非難するような感じになったけど、映像を見てすぐに謝ったんだ」ということです。

ちなみにニックは、事故でちょっぴり足に青あざができ、右耳もちょっと打ったものの、全く問題なく「今週もすぐにクルマに飛び乗って、元気に運転できているよ」と話していました。

    
    

鈴木亜久里氏、フォーミュラEはF1に負けぬバトル

亜久里氏、フォーミュラE参戦「F1に負けぬバトル」
日本経済新聞webから
鈴木亜久里

電気自動車のF1(フォーミュラ1)といわれる「フォーミュラE」には、どんな魅力があるのだろうか。記念すべき開幕戦が13日に北京で開催され、初レースの王者にはルーカス・ディ・グラッシ(アウディ・スポーツABT)が輝いた。
このレースにはかつてF1で活躍した鈴木亜久里氏が率いる「アムリン・アグリ」も参戦。元F1ドライバーの佐藤琢磨が乗ったマシンは無念のリタイアとなったが、途中の周回で全車の最速ラップをたたき出した。
亜久里氏に開幕戦の感想、フォーミュラEの持つ可能性などについて聞いた。

激しいバトル多発「面白かったのでは」
「見ている人にとってはF1よりも面白かったんじゃないの。実際、インターネットのコメントなどを見ても、そういった声が多数寄せられている。否定的な意見はほとんどないね」。
帰国した亜久里氏に開幕戦を振り返ってもらうと、笑顔でそんな言葉が返ってきた。

電動で走るマシンのスピードは、F1マシンにはもちろん及ばない。
平均時速200キロを楽に超えるF1マシンに対して、北京大会決勝で走ったフォーミュラEのマシンは120キロ程度。
F1マシンの魅力の一つともなっているエンジン音もなく、モータースポーツのファンにとって「少し物足りないのでは」と懸念する声もあった。
だが、亜久里氏が「面白かった」と言えるだけの内容が開幕戦には確かにあった。
それはレース中、いたるところで繰り広げられた激しいバトルだ。
最終ラップでトップを走っていたニコラス・プロスト(eダムス・ルノー)と2位ニック・ハイドフェルド(ヴェンチュリー)のマシンが激しいバトルの末に接触してクラッシュ。
両車ともリタイアとなって、それまで3位だったグラッシが優勝するというドラマまで生まれた。

「やっぱりモータースポーツの最大の魅力はバトルだよ。そのことを開幕戦を見ていて改めて感じたね。最高スピードがどうの、エンジン音がどうのと言っている人はいたけれど、激しいバトルがたくさんあったので、お客さんも盛り上がった」

亜久里氏がいうには、最近のF1は抜きつ抜かれつのバトルシーンがめっきり少なくなっている。
予選でポールポジションを獲得した車が、そのまま決勝で逃げ切って優勝するレースも多い。
実際、今季これまでのF1をみても、13戦中6戦がポールポジションを取った車がそのまま制するポールトゥーウィンだった。

もっとも開幕戦が始まる前は、フォーミュラEも比較的おとなしいレースになるのではないかと予想されていた。
電動マシンのバッテリーでは1時間にわたるレースを走りきることはできない。
ドライバーはエネルギーをどう保たせるかに頭を使い、耐久レースに近い展開になると思われていたからだ。

ファンブーストなど独特ルールに面白さ
だが、こうした事前の見方を覆すように各車が激しいバトルを繰り広げた。
「(レース序盤でクラッシュした車があり)セーフティーカーが入ってペースダウンしたため、どの車もエネルギーをそれだけセーブできたという側面もあったが、どのドライバーも熱くなっていた。これほどのバトルが起きるとは、いい意味で予想外。開幕戦は大成功だったんじゃないの」と亜久里氏は振り返る。

フォーミュラEならではのシーンも見られた。
バッテリーが持たないため、ドライバーはレース途中でピットインして車自体を乗り換える。
そして事前のファン投票で上位となった3人のドライバーに与えられる「ファンブースト」(レース中に1回だけ5秒間、車のパワーを150kwから180kwにアップする権利が与えられる)だ。

「車を乗り換えるというシーンは近い将来、走行中に充電できるシステムが開発されればなくなるだろうが、ファンブーストといった独特のルールなど発想自体が面白いよね。いい面も悪い面もあるだろうから、今後もルールは変わっていくと思うよ」と亜久里氏はいう。

最高ラップをマーク、今後に手応え
「トラブルの原因? まだ詳しく聞いていないのでよく分からないが、おそらく電気系統だと思うよ。次戦までにはしっかり原因を追究して対応していきたい」と話す。
それでも、リタイア直前の21周目には1分45秒101という全車の最速ラップをマークしたことで、今後へ向けて「何とかなりそうだという手応えもつかめた」と亜久里氏。
佐藤との契約は開幕戦だけだが、「やっていて楽しかった。もちろん、またいつか一緒にやりたいという気持ちはある」と語り、今後もコンビを組むことがあるかもしれない。

さて、そもそもどうして亜久里氏はフォーミュラEに参戦しようと思ったのか。
「新しいカテゴリーのレースだったし、挑戦できるという魅力を感じたから。でも、一番大きなポイントは(かつてF1で一緒に戦った)『スーパーアグリ』のメンバーが、また一緒にやろうと熱心に誘ってくれたのが理由かな」

「もっと速く」マシンに大きな潜在力
そしてフォーミュラEの未来について次のように語る。
「近い将来、電気自動車の時代が必ず来る。トヨタが世界初の量産型ハイブリッド車であるプリウスを1997年に発売してから17年たち、今では街中をこれだけハイブリッド車が走るようになった。同じように、これから15~20年たったら、電気自動車や燃料電池車が街中にあふれているのではないか。『そういえば、昔はガソリンを燃料にして走っていたなあ』と懐かしく振り返る時代が来るはずだ」

「フォーミュラEはまだ生まれたての赤ちゃんだけれども、今回の開幕戦で世界の注目を集めることができたはず。今後、マシンのスピードはもっともっと速くなるだろうし、走行距離も伸びるはず。そういった意味では大きなポテンシャルを秘めている。おそらく、F1のマシンも将来こうした電気自動車になるだろう。長い目で見守ってほしい」

アイルトン・セナの甥(おい)のブルーノ・セナ(マヒンドラ)やアラン・プロストの息子のニコラス・プロストも参戦。
かつてのF1の名ドライバーの親族が、フォーミュラEのマシンを操るのもファンの関心を高める理由の一つになっている。

日本企業もスポンサーにとアピール
本格的に始まったフォーミュラEシリーズ。
とはいえ、「僕はチームの中で肩身が狭いよ」と亜久里氏は苦笑交じりに話す。
「日本のチームなのに日本のスポンサーが1社もないんだから」。
メーンスポンサーのアムリンは英国の保険会社だ。

開幕戦の成功で、日本の自動車メーカーも目を向けるだろうか。
「どうかなあ。日本の自動車メーカーがどう思っているかは分からない。でも、アウディとルノーはすでに参戦していて、BMWも近い将来入ってくるのではないかといわれている。そうなったら、日本の自動車メーカーも興味を持つかもしれない」と亜久里氏。

組む可能性があるのは何も自動車メーカーだけとは限らない。
「電動マシンなので、電機メーカーでもいいし、電池メーカーでもコンピューターの制御会社でもいい。環境に優しいマシンなので、こうした問題に熱心な企業でもいい」とアピールする。

「いつの日か日本でも開催できれば」
フォーミュラEの最初のシリーズは来年6月までの全10戦。
米国、英国など世界各地を転戦するが、日本でのレースはない。
「近い将来、日本でもやってほしい。そして、日本のファンにもフォーミュラEの魅力に触れてほしい」と亜久里氏は熱望する。

フォーミュラEは排ガスも騒音もないため、サーキットではなく公道を使ってレースができる。
実際、開幕戦の北京は五輪のメーンスタジアムだった「鳥の巣」の周りに特設された市街地コースで行われた。
「公道を1日閉鎖するだけでできる。いろいろな規制があって難しいかもしれないが、いつの日かできるといい」と夢を語る。

電動マシンはどんどん進化する。
近未来カーが日本のファンの目の前でバトルを繰り広げる日が来るのだろうか。

    
    

フォーミュラE:日本人女性ドライバー!?

BMWiアンバサダー井原慶子、フォーミュラE公式カーBMW i8とi3を解説
井原慶子

北京で開幕したフォーミュラEに採用されたBMWの電気自動車(EV)のBMW i8とi3。
BMWiシリーズアンバサダー井原慶子(WEC世界耐久選手権ドライバー)にそれぞれの特徴を聞いた。

Q:BMW i8とi3が話題のフォーミュラEの公式カーになりましたが、どんなクルマなのでしょうか?
井原:BMW i8とi3が、フォーミュラEのセーフティーカーとコースカーに使用されるとは、もってこいだと思います。

Q:やはり電動スポーツカーだからですか?
井原:はい、i8のトルクは570Nmとすごいパワーなので、そのまま混ざってレースに参戦したいぐらいですね(笑)。

Q:普段はBMW i3に乗っているそうですが、どんなクルマなんですか?
井原:はい、普段i3に乗っていますが、BMWのACC(アクティブクルーズコントロール)は精度が高い。
アクセルやブレーキに全く触れなくてもボタン一つ押せば一定速度で走ってくれます。
時速140キロまでの速度であれば、濡れている路面やカーブでも安定して半自動運転してくれるので、レースのセーフティーカーやドライバーエクステンションカーにはもってこいかもしれませんね。

Q:タイヤが大きくて特徴的ですよね?
井原:i3のタイヤは、ブリヂストンのF1タイヤを開発していたエンジニアたちが英知を結集して作ったタイヤを履いていて、市街地コースによくある道 幅が狭いヘアピンカーブなどを実に軽快に駆け抜けることができます。

Q:製造過程でも環境にも優しいクルマということですが?
井原:
BMWiシリーズは、運転する時のみならず、車のパーツ素材を調達するところから廃棄するに至るまでいかにCO2フリーに近づけられるかということを徹底して考えたサステイナブル・マニュファクチャリング(Sustinable manufakuturing)を実現しています。
水力発電や風力発電などの再生可能エネルギーでボディのカーボンを生成したりクルマを組み立てるなど、生産工程のCO2排出に至るまで考えられています。
世界中の市街地を高速かつCO2フリーで駆け抜けるフォーミュラEレースに、世界最先端の量産車BMWiシリーズが安全管理に導入されるのはぴったりですね。

井原慶子オフィシャルブログ

    
    

フォーミュラE、ワンメイク

フォーミュラE、初年度マシンは全てのチームが同じマシンによるワンメイクレース。
翌シーズンからは、各チームによって独自開発されたマシン投入となっていく予定。

モノコックシャシー
カーボンファイバーとアルミニウムから作られたモノコックシャシーは、イタリアのダラーラが担当。
最大全長:5000mm
全幅:1800mm
全高:1250mm
最小トレッド:1300mm
最大車高:75mm
Spark-Renault SRT 01E
バッテリー
決勝レースの半分には十分な電力を提供できるオンボードバッテリパックは、ウィリアムズ・レーシングによって供給されている。
ウィリアムズ

電動パワートレインとエレクトロニクス
エレクトロニクス及びモータージェネレーターユニット(MGUS)を提供しているのはマクラーレン。
最大電力:200キロワット
ファンブースト時:30キロワット増加
マクラーレン
モーター

ギアボックス
ヒューランドによって供給された5速パドルシフトシーケンシャルギアボックス
ヒューランド

タイヤ、ホイール
ミシュランが18インチ全天候型、ホイールはOZレーシングが提供。
ミシュランタイヤ、OZホイール

    
    

フォーミュラE公式技術パートナー「クアルコム」、ワイヤレス充電を動画で紹介

Formula E Qualcomm Safety Car with Wireless EV Charging
フォーミュラE、BMW i3/i8

クアルコム(Qualcomm)は、フォーミュラEでのBMW i3のメディカルカー、BMW i8のセーフティーカー、ならびにレースディレクターカーに用いられた同社の電気自動車用ワイヤレス充電(WEVC)技術「Qualcomm Halo」を紹介する動画を公開したことを発表。

BMW i3がフォーミュラEのレースでワイヤレス充電対応のセーフティー・メディカルカーとして使用できるように改造されていくところや、駐車するだけで充電できる様子、異物検地機能(FOD)などを確認する事などを見ることができるほか、フォーミュラEのCEOであるアレハンドラ・アガグや、トゥルーリ・フォーミュラEチームのオーナー兼ドライバーであるヤルノ・トゥルーリなどへの取材の様子なども公開されている。

    
    

佐藤琢磨、フォーミュラE Q&A



佐藤琢磨に訊く、フォーミュラE操縦法
F1、インディカーと、世界有数のカテゴリーを経験した琢磨に、フォーミュラEのドライブの難しさと、楽しさを訊いた。

[STINGER]編集長山口正己(以下、STG)
同じフォーミュラカーとはいえども、例えばアクセル・コントロールが、内燃機関(エンジン)の場合と電気モーター(EV)の場合は、違うと思うのですが。
燃料をセーブしようとするときの感覚と、エネルギーを節約する時の違いはありますか?
内燃機関では、アクセルを不用意に踏むと、加速ポンプから燃料がピュッとでるイメージがありますが、EVではどうなんですか?
佐藤琢磨(以下、琢磨)
基本は一緒ですけど。エンジンの場合、おっしゃるように、空気にも慣性があるから、一度吸い込みだした空気はなかなか止まらないですよね。
だから踏み込んで戻すときが問題になります。
要するに、失火する時には、空気も入るし燃料も吹いてしまう。
もう一回、次にアクセルを開けたときに、生ガスが出ちゃうので、その分がもったいない。

STG:なるほど。
琢磨:なので、アクセルの踏み方というより、ゼロから100にバンと踏むよりは、しっかりとトルクに合わせて踏んで行った方がいいんですけど、あまりそこは関係なくて、そこよりも、アクセルをオン-オフ-オン-オフしているときが一番燃費が悪いんですよね。
でも、電気の場合は、そういうことがまったくないので、オン-オフしようがゆっくり踏もうが、使うエネルギーは、基本としては一緒です。

STG:そうなんですか。
琢磨:ただ、モーターも慣性がついてないときに、モーターはゼロ回転のときから最大トルクが発生できるじゃないですか。
その状態が、アクセル全開まで踏み込んでも電流は使いますから、そこで消費するエネルギーって凄く効率が悪いんですね。
そうすると、ギヤを使って、回転を上げて行って、しっかりとモーターの回転数と入ってくるエネルギー電流とマッチしたときが一番効率がいいんです。

STG:どちらにしても、注意が必要、ということですね。
琢磨:あまり乗り方は変わらないし、アクセルに関しても、当然これは、レスポンスがエンジンの比ではない(モーターが圧倒的にレスポンスがいい)ですからね、
踏み込んだ瞬間にもう、トルクがきますから。

STG:モーターの特性として、エンジンと違って回転数とトルクが無関係ですからね。
その感覚の違いは、すぐに慣れるのですか?
琢磨:そんなに時間はかからないと思います。
加速に関しては、非常にレスポンスのいいNAエンジンという感じてすね。

STG:なるほど。
琢磨:でも問題は、回生システムに関わるブレーキバイアスの変化ですね。
いま、F1でも、いろいろ問題、というか苦労しているところですが、あそこがこのEVの場合、非常に大きいので、回生中のリヤバイアスを、エンジンブレーキがない分、回生でバイアスをかけてあげて。

STG:擬似的にエンジンブレーキを創り出す?
琢磨:そうです。
そうすると、リヤ・タイヤで回生しているので、もちろん、フロントブレーキを少し強めにしておかないとバランスが取れなくなるわけで、それが、スピードによってリニアじゃないんですね。
ブレーキを踏み込んで行ったときのブレーキバランスの変化が出ちゃう。

STG:そこが難しい。
琢磨:そう。それも、回生エネルギーの強さを自分で変更できるんですが、基本セットができていないと、逆に自分でプリセットするしかないわけです。

STG:コクピットで調整できるのですね。
琢磨:そうです、微調整はできます。

STG:モーターは単純そうだけれど、なかなか奥が深くて面白そうですね。
琢磨:まぁ、面白いといえば面白いですね。
奥が深いし難しいし、それに呼応してクルマのセットアップも変わってくるし。
レーシング・カーは、ブレーキングから姿勢を作るのがすべてだから、その部分が、うまくいかないと、クルマのバランスどころじゃなくなっちゃう(笑)。

STG:タイヤが、相対的にプアーな状況ですよね。
イメージ戦略からあえてそうしているというか。
琢磨:そうですね。

STG:その部分はどうなんですか?
琢磨:まぁ、プアーでもリニアな感触が得られればいいんですけど、サイドウォールが非常に薄い(ハイトが低い)ので、唐突的な動きをしますから難しいですよ。

STG:なるほど。
琢磨:なので、ブロックの動きというよりも、グリップの抜け方が激しすぎるし、タイヤ・デグラデーション(性能落ち)もでかすぎるし、そういう意味では異常に不安定。
全部インコンシスタント(一貫性がない)ですね。

STG:大変そうですね。
琢磨:ブレーキも観てもらえば分かる通り、カーボンブレーキじゃないですか。
なのに、(冷却用の)エアダクトがないから、温度コントロールができないんです。
だから、右と左で引っ掛かりが違うから、思いっきりブレーキを踏めないんですよ。

STG:それは慣れの問題ではないですね。
琢磨:慣れというより、チームのリソースのプレパレーション(準備/調整)ですね。
ブレーキディスクとパットの組み合わせで、一番フリクションが似通っているものをセットにしてあげないと。
でも、うちのチームはそこまでできていないので、ブレーキのバランスが、ハナから違って、そうなると、前後だけでなくて左右も変わってきちゃうから。

STG:思ったより遥かに複雑ですね。
もっと単純と思ってました(笑)。ありがとうございます。
琢磨:(頷きながら笑顔になって)ありがとうございます。


この話を訊いたのは、金曜日。
チームに合流して、"問題山積み"という言葉を吐き出した直後だっただけに、うまくいかない調整に若干イライラしている様子だった。
しかし、琢磨は、いつものようにていねいに質問に答えて、最後に「でも楽しみますよ」とコメントした。
そして翌日、スタートから無線も使えず、二度の"停電"でストップ、結局リタイアしてしまったけれど、ウィングセットなどが決まったマシンでファステスト・ラップも記録、「楽しかった。また出たい」と笑顔で語った。

STINGERから

    
    

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