XboXを使用してファンが参加した「フォーミュラEレースオフ」
フォーミュラEの冬休みは1月の1カ月間だけだ。
2015年12月の南米ウルグアイでシーズン2の第3戦が、そして2月早々に第4戦のブエノスアイレス戦が行われる。
その1カ月間に、様々なイベントが開催された。
中でも注目は、1月24日に行われた「フォーミュラEレースオフ」である。
実際のレースではなく、オンライン・ゲームのXboXを使ってファンが参加できるものだ。
世界から参加者がオンラインでタイムトライアルを行い、上位16人がロンドンのセミファイナル・トライアルに参加。
そこでは2組に分かれてタイムを競い、さらにそれぞれの組の上位3人ずつが最後のグランドファイナル・レースに出場する。
このグランドファイナルには、フォーミュラEレースに参戦中のブルーノ・セナとニコラス・プロストも参加した。
果たしてプロのレーサーはゲームでも速いのか、というプロ・アマ決戦。
最終的に制したのはファンのひとり、ザク・ショレス君だった。
実際のレースのようにはいかなかったようだ。
このファイナルが終了してから、セナとプロストは2人の対決をしたが、こちらはセナの圧勝。
プロストの言い分は「練習しようとしたら、僕の住むスイスの電源コンセントとイギリスのものが違っていて、練習ができなかった」と。
2017年からフォーミュラEの前座レースとして導入を決めたROBORACEは、ドライバーが無線でクルマをコントロールして競う無人レースだ。
まるでラジコンゲームだが、実車スケールのクルマというところが面白い。
オンラインやSNSを駆使してファンを取り込み、存在感を増すフォーミュラEレース。
これは、排ガスを出さない全電化レースであり、環境に優しいモータースポーツを展開するからである。
しかし、オンラインやSNSは、やはり若者の特権。
「フォーミュラEレースオフ」に集まったのは、圧倒的に若者が多かった。
そして、若者は若いドライバーの才能に注目する。
ヤルノ・トゥルーリのチームがシリーズから撤退しても、ジャック・ビルヌーブが不調のまま姿を消しても、大きな話題にはならなかった。
ビルヌーブといえばかつてのF1チャンピオンだ。
フォーミュラEでは、残念ながら存在感を示すことなく消えていった。
朝日新聞デジタルから
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