1.海風大西洋に伸びた半島に位置するプンタ・デル・エステのコース。
絶景の場所にあるのだが、吹きさらしの場所でもある。
風当りもかなり酷い。
海からの風はクルマに影響する。
熱風を運ぶ向かい風はクルマの走りを抑え込むようなジレンマをもたらすだろう。
しかし、横風は最も気をつけなくてはならない。
コーナーでの重要な場面で大きな突風があれば、予期しない事が起こるかもしれない。
風との戦いは選手にとって別の戦いになるだろう。
2.砂浜風はクルマを不安定な状態にさせるだけでなく、大量の砂と小さなゴミを運んでくる。
これにより路面はうすい埃の幕で覆われているような事がある。
ブレーキングやコーナリングは益々難しくなる。
思いがけない自然の風によりどのくらいの粉塵があるのか予測は難しい。
3.縁石去年のプンタ・デル・エステ大会から学んだ事の1つに、縁石は丁寧に扱わないとならないという事がある。
高速ラップの時は思い切りアタックしなくてはならないが、あまりに遠慮なく走っていると、去年のマシュー・ブラバムやステファン・サラザンのように噛みつかれるかもしれない。
攻撃と守りの間のきれいなラインで行く、というのが重要だ。
4.早く終わるためには、まずフィニッシュしなくてはならないモータースポーツで使い古された言葉だが、マレーシアでの結果からもこれは的を射ている。
異常な酷暑が猛威を振るっていたが、違う要素の原因による故障も起こっていた。
例えばドラゴンレーシングの2台のようにダンパーが壊れてしまった、などだ。
プンタ・デル・エステはマレーシアほど暑くはないかもしれないが(湿度はずっと低い)、去年の様子からするとコースはクルマ壊しの要素をはらんでいる。
5.セバスチャン・ブエミを倒すセバスチャン・ブエミは、フォーミュラE初勝利をこのプンタ・デル・エステで飾った。
今シーズンもスター街道を走っている。
開幕戦ではポールポジションから勝利を獲得し、マレーシアでも同じ道を辿っていた。
ルノー e.ダムスのクルマのペースは他のクルマより勝っている。
なので、どんな挑戦が彼に対して土曜日に待っているか楽しみだ。
セバスチャン・ブエミは好位置からのスタートをしなくてはならない。
ニコラス・プロストもセバスチャン・ブエミと同じように予選で強さを証明しているが、レース結果を出さなくてはならない。
ルーカス・ディ・グラッシはルノー e.ダムスのクルマほど速いクルマではないが、現在ポイントリーダーだ。
ドラゴン レーシングとマヒンドラ レーシングはポテンシャルを見せフロントグループで走っている。
王者ネルソン・ピケJr.とネクストEV TCRは苦戦中だ。
昨年は3位となりタイトルチャレンジのきっかけとなった。
今年も同じような結果が残せるだろうか。