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インサイト:アムリンアグリ

彼らの輝かしいメタリックブルーの車は、トラック上で印象的な光景を魅せました。
残念ながらFIAフォーミュラEシリーズの最初のレースでは、彼らの印象的な車の性能はソレに応えませんでした。
しかし、間違えないで下さい。
真剣に野心を持ったチームが、世界初の電力によるレースシリーズにおいて「大きな印象」を与えるものです。
アムリンアグリ
【チームの背景】
チームは最初、元F1ドライバー鈴木亜久里が率いたスーパーアグリ(2006~2008年にF1参戦)の旗の下、フォーミュラEに参戦しました。
「私は常に電気自動車は私たちの未来の交通システムの大きな部分になると思った」
「フォーミュラEシリーズに関して聞いた時、私は本当にそれに関係したかった」
「モータースポーツの将来に、それが大きな役割を果たすだろうと思います」
と、そのとき鈴木氏は述べた。

チームはプレシーズンテスト前に、フォーミュラEで初のタイトル・スポンサーを発表。
その結果として、チーム名はロンドンに拠点を置く世界的な保険会社に敬意を表してアムリンアグリとして知られることになりました。
「私たちはフォーミュラEチャンピオンシップを後援することにおいて、いくつかのチームを見ました」と、アムリンのスポークスマンは言います。
私たちの従業員と当社のクライアントが、アムリンチームに続くのが非常に魅力的であるとわかりました。
彼らは私たちの実績あるビジネス資格情報とデータモデリング機能と、それらのレース遺産、技術的な経験と専門知識を組み合わせることの可能性に興奮していた。
結果、私たちはマーク・プレストンと彼のチームを選びました。
私たちは、一緒に何か特別なことを行うことができるか認識した。
モータースポーツの国際的なチームを作り、また勝利の戦略を提供します。

スーパーアグリのクルーの多くが他のプロジェクトに移ったが、チームのガレージでは少なくともおなじみの顔のチーム代表マーク・プレストンやテクニカルディレクターのピーター・マックールなどいくつかあります。

「アムリンアグリでは私たちは小さなチームだ」とマックールは説明しています。
私たちはトラックに移動する13レースチームの担当者を持っているし、我々はまた、トラックで私達のスポンサーとパートナーの活動を支援する商業とマーケティングの人々の小さなチームを持っている。
F1チームはそれよりもかなり多く持っているが・・・
私たちには、スーパーアグリF1チームで働いていた多くのスタッフがいます。
エグゼクティブ・チェアマンを務める鈴木はチーム指導者として機能し、日本を拠点としてチームを促進するための大使として働いています。

【最初のレース】
レースがチームの期待を満たさなかった。
佐藤琢磨とキャサリン・レッグは、それぞれ14番目と16番目でスタートしました。
両ドライバーがレースにおける信頼性の問題を経験しました。
ピーター・マックールは、最初のレースで失望したと認めた。
しかし、私たちはそれに打ち勝つつもりです。
そして、私はそれらの問題が次のレースに間に合うように修正されるのを確信しています。

佐藤琢磨はファステストラップを記録し、チーム初の2ポイントを獲得。
キャサリン・レッグは、FanBoostを受けた最初のドライバーになった。
これは私たちのために良いのハイライトだったと鈴木亜久里も確認する。
メディア報道と関心の量は素晴らしかったし、私たちが多くの新しいファンを獲得したと考えます。
北京での反応は本当に積極的でした。
私たちはマレーシアで次のレースを楽しみにしている。

【将来】
現在のフォーミュラEはスペックシリーズですが、来シーズンよりバッテリーとモーターの面でルールには柔軟性が開かれます。
これは最大限に活用するつもりです。
セカンドシーズン、 それは非常にエキサイティングだ。

    
    
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第2戦プトラジャヤは、ダ・コスタが走る。

アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(Antonio Felix de Costa)
アムリンアグリ

アントニオ・フェリックス・ダ・コスタはアムリンアグリチーム代表のマーク・プレストンによると、来月のプトラジャヤでレースに出場するはずです。
マーク・プレストンは、「アントニオは、次のレースは大丈夫です」と語った。

ダ・コスタはフォーミュラE開幕戦の北京で、DTMとのスケジュールとバッティングしたためにその機会を逃しました。
リザーブドライバーだったファビオ・ライマーが代わりに出場するのかと思われたが、土壇場になって日本人ドライバーの佐藤琢磨がドライバーとして発表され、そして彼の名前はフォーミュラE公式リストから外された。

ダ・コスタは、F1チームレッドブルのリザーブドライバーであり、F1の最終戦アブダビGPとフォーミュラE第2戦のプトラジャヤは再びスケジュールがバッティングする。
しかし、それは問題ならないとマーク・プレストンは言う。

「私たちは、彼がアブダビGPでのレッドブルの任務から休暇を持っていることを確認した」

ダ・コスタは、フォーミュラEにおいて競争力があると思われます。
だが、チームメイトたちのことも考えなければなりません。
開幕戦でキャサリン・レッグは、ファンブーストで人気を集めた。
また佐藤琢磨は、ファステストラップを叩きだし初ポイントを獲得。
リザーブドライバーのファビオ・ライマーは昨年のGP2チャンピオンでもあり、ドニントンパークでのテスト経験もある。
ただし北京で他のチームがそうだったように、リザーブドライバーは連れて行かないかもしれない。


    
    

鈴木亜久里氏、フォーミュラEはF1に負けぬバトル

亜久里氏、フォーミュラE参戦「F1に負けぬバトル」
日本経済新聞webから
鈴木亜久里

電気自動車のF1(フォーミュラ1)といわれる「フォーミュラE」には、どんな魅力があるのだろうか。記念すべき開幕戦が13日に北京で開催され、初レースの王者にはルーカス・ディ・グラッシ(アウディ・スポーツABT)が輝いた。
このレースにはかつてF1で活躍した鈴木亜久里氏が率いる「アムリン・アグリ」も参戦。元F1ドライバーの佐藤琢磨が乗ったマシンは無念のリタイアとなったが、途中の周回で全車の最速ラップをたたき出した。
亜久里氏に開幕戦の感想、フォーミュラEの持つ可能性などについて聞いた。

激しいバトル多発「面白かったのでは」
「見ている人にとってはF1よりも面白かったんじゃないの。実際、インターネットのコメントなどを見ても、そういった声が多数寄せられている。否定的な意見はほとんどないね」。
帰国した亜久里氏に開幕戦を振り返ってもらうと、笑顔でそんな言葉が返ってきた。

電動で走るマシンのスピードは、F1マシンにはもちろん及ばない。
平均時速200キロを楽に超えるF1マシンに対して、北京大会決勝で走ったフォーミュラEのマシンは120キロ程度。
F1マシンの魅力の一つともなっているエンジン音もなく、モータースポーツのファンにとって「少し物足りないのでは」と懸念する声もあった。
だが、亜久里氏が「面白かった」と言えるだけの内容が開幕戦には確かにあった。
それはレース中、いたるところで繰り広げられた激しいバトルだ。
最終ラップでトップを走っていたニコラス・プロスト(eダムス・ルノー)と2位ニック・ハイドフェルド(ヴェンチュリー)のマシンが激しいバトルの末に接触してクラッシュ。
両車ともリタイアとなって、それまで3位だったグラッシが優勝するというドラマまで生まれた。

「やっぱりモータースポーツの最大の魅力はバトルだよ。そのことを開幕戦を見ていて改めて感じたね。最高スピードがどうの、エンジン音がどうのと言っている人はいたけれど、激しいバトルがたくさんあったので、お客さんも盛り上がった」

亜久里氏がいうには、最近のF1は抜きつ抜かれつのバトルシーンがめっきり少なくなっている。
予選でポールポジションを獲得した車が、そのまま決勝で逃げ切って優勝するレースも多い。
実際、今季これまでのF1をみても、13戦中6戦がポールポジションを取った車がそのまま制するポールトゥーウィンだった。

もっとも開幕戦が始まる前は、フォーミュラEも比較的おとなしいレースになるのではないかと予想されていた。
電動マシンのバッテリーでは1時間にわたるレースを走りきることはできない。
ドライバーはエネルギーをどう保たせるかに頭を使い、耐久レースに近い展開になると思われていたからだ。

ファンブーストなど独特ルールに面白さ
だが、こうした事前の見方を覆すように各車が激しいバトルを繰り広げた。
「(レース序盤でクラッシュした車があり)セーフティーカーが入ってペースダウンしたため、どの車もエネルギーをそれだけセーブできたという側面もあったが、どのドライバーも熱くなっていた。これほどのバトルが起きるとは、いい意味で予想外。開幕戦は大成功だったんじゃないの」と亜久里氏は振り返る。

フォーミュラEならではのシーンも見られた。
バッテリーが持たないため、ドライバーはレース途中でピットインして車自体を乗り換える。
そして事前のファン投票で上位となった3人のドライバーに与えられる「ファンブースト」(レース中に1回だけ5秒間、車のパワーを150kwから180kwにアップする権利が与えられる)だ。

「車を乗り換えるというシーンは近い将来、走行中に充電できるシステムが開発されればなくなるだろうが、ファンブーストといった独特のルールなど発想自体が面白いよね。いい面も悪い面もあるだろうから、今後もルールは変わっていくと思うよ」と亜久里氏はいう。

最高ラップをマーク、今後に手応え
「トラブルの原因? まだ詳しく聞いていないのでよく分からないが、おそらく電気系統だと思うよ。次戦までにはしっかり原因を追究して対応していきたい」と話す。
それでも、リタイア直前の21周目には1分45秒101という全車の最速ラップをマークしたことで、今後へ向けて「何とかなりそうだという手応えもつかめた」と亜久里氏。
佐藤との契約は開幕戦だけだが、「やっていて楽しかった。もちろん、またいつか一緒にやりたいという気持ちはある」と語り、今後もコンビを組むことがあるかもしれない。

さて、そもそもどうして亜久里氏はフォーミュラEに参戦しようと思ったのか。
「新しいカテゴリーのレースだったし、挑戦できるという魅力を感じたから。でも、一番大きなポイントは(かつてF1で一緒に戦った)『スーパーアグリ』のメンバーが、また一緒にやろうと熱心に誘ってくれたのが理由かな」

「もっと速く」マシンに大きな潜在力
そしてフォーミュラEの未来について次のように語る。
「近い将来、電気自動車の時代が必ず来る。トヨタが世界初の量産型ハイブリッド車であるプリウスを1997年に発売してから17年たち、今では街中をこれだけハイブリッド車が走るようになった。同じように、これから15~20年たったら、電気自動車や燃料電池車が街中にあふれているのではないか。『そういえば、昔はガソリンを燃料にして走っていたなあ』と懐かしく振り返る時代が来るはずだ」

「フォーミュラEはまだ生まれたての赤ちゃんだけれども、今回の開幕戦で世界の注目を集めることができたはず。今後、マシンのスピードはもっともっと速くなるだろうし、走行距離も伸びるはず。そういった意味では大きなポテンシャルを秘めている。おそらく、F1のマシンも将来こうした電気自動車になるだろう。長い目で見守ってほしい」

アイルトン・セナの甥(おい)のブルーノ・セナ(マヒンドラ)やアラン・プロストの息子のニコラス・プロストも参戦。
かつてのF1の名ドライバーの親族が、フォーミュラEのマシンを操るのもファンの関心を高める理由の一つになっている。

日本企業もスポンサーにとアピール
本格的に始まったフォーミュラEシリーズ。
とはいえ、「僕はチームの中で肩身が狭いよ」と亜久里氏は苦笑交じりに話す。
「日本のチームなのに日本のスポンサーが1社もないんだから」。
メーンスポンサーのアムリンは英国の保険会社だ。

開幕戦の成功で、日本の自動車メーカーも目を向けるだろうか。
「どうかなあ。日本の自動車メーカーがどう思っているかは分からない。でも、アウディとルノーはすでに参戦していて、BMWも近い将来入ってくるのではないかといわれている。そうなったら、日本の自動車メーカーも興味を持つかもしれない」と亜久里氏。

組む可能性があるのは何も自動車メーカーだけとは限らない。
「電動マシンなので、電機メーカーでもいいし、電池メーカーでもコンピューターの制御会社でもいい。環境に優しいマシンなので、こうした問題に熱心な企業でもいい」とアピールする。

「いつの日か日本でも開催できれば」
フォーミュラEの最初のシリーズは来年6月までの全10戦。
米国、英国など世界各地を転戦するが、日本でのレースはない。
「近い将来、日本でもやってほしい。そして、日本のファンにもフォーミュラEの魅力に触れてほしい」と亜久里氏は熱望する。

フォーミュラEは排ガスも騒音もないため、サーキットではなく公道を使ってレースができる。
実際、開幕戦の北京は五輪のメーンスタジアムだった「鳥の巣」の周りに特設された市街地コースで行われた。
「公道を1日閉鎖するだけでできる。いろいろな規制があって難しいかもしれないが、いつの日かできるといい」と夢を語る。

電動マシンはどんどん進化する。
近未来カーが日本のファンの目の前でバトルを繰り広げる日が来るのだろうか。

    
    

佐藤琢磨、フォーミュラE Q&A



佐藤琢磨に訊く、フォーミュラE操縦法
F1、インディカーと、世界有数のカテゴリーを経験した琢磨に、フォーミュラEのドライブの難しさと、楽しさを訊いた。

[STINGER]編集長山口正己(以下、STG)
同じフォーミュラカーとはいえども、例えばアクセル・コントロールが、内燃機関(エンジン)の場合と電気モーター(EV)の場合は、違うと思うのですが。
燃料をセーブしようとするときの感覚と、エネルギーを節約する時の違いはありますか?
内燃機関では、アクセルを不用意に踏むと、加速ポンプから燃料がピュッとでるイメージがありますが、EVではどうなんですか?
佐藤琢磨(以下、琢磨)
基本は一緒ですけど。エンジンの場合、おっしゃるように、空気にも慣性があるから、一度吸い込みだした空気はなかなか止まらないですよね。
だから踏み込んで戻すときが問題になります。
要するに、失火する時には、空気も入るし燃料も吹いてしまう。
もう一回、次にアクセルを開けたときに、生ガスが出ちゃうので、その分がもったいない。

STG:なるほど。
琢磨:なので、アクセルの踏み方というより、ゼロから100にバンと踏むよりは、しっかりとトルクに合わせて踏んで行った方がいいんですけど、あまりそこは関係なくて、そこよりも、アクセルをオン-オフ-オン-オフしているときが一番燃費が悪いんですよね。
でも、電気の場合は、そういうことがまったくないので、オン-オフしようがゆっくり踏もうが、使うエネルギーは、基本としては一緒です。

STG:そうなんですか。
琢磨:ただ、モーターも慣性がついてないときに、モーターはゼロ回転のときから最大トルクが発生できるじゃないですか。
その状態が、アクセル全開まで踏み込んでも電流は使いますから、そこで消費するエネルギーって凄く効率が悪いんですね。
そうすると、ギヤを使って、回転を上げて行って、しっかりとモーターの回転数と入ってくるエネルギー電流とマッチしたときが一番効率がいいんです。

STG:どちらにしても、注意が必要、ということですね。
琢磨:あまり乗り方は変わらないし、アクセルに関しても、当然これは、レスポンスがエンジンの比ではない(モーターが圧倒的にレスポンスがいい)ですからね、
踏み込んだ瞬間にもう、トルクがきますから。

STG:モーターの特性として、エンジンと違って回転数とトルクが無関係ですからね。
その感覚の違いは、すぐに慣れるのですか?
琢磨:そんなに時間はかからないと思います。
加速に関しては、非常にレスポンスのいいNAエンジンという感じてすね。

STG:なるほど。
琢磨:でも問題は、回生システムに関わるブレーキバイアスの変化ですね。
いま、F1でも、いろいろ問題、というか苦労しているところですが、あそこがこのEVの場合、非常に大きいので、回生中のリヤバイアスを、エンジンブレーキがない分、回生でバイアスをかけてあげて。

STG:擬似的にエンジンブレーキを創り出す?
琢磨:そうです。
そうすると、リヤ・タイヤで回生しているので、もちろん、フロントブレーキを少し強めにしておかないとバランスが取れなくなるわけで、それが、スピードによってリニアじゃないんですね。
ブレーキを踏み込んで行ったときのブレーキバランスの変化が出ちゃう。

STG:そこが難しい。
琢磨:そう。それも、回生エネルギーの強さを自分で変更できるんですが、基本セットができていないと、逆に自分でプリセットするしかないわけです。

STG:コクピットで調整できるのですね。
琢磨:そうです、微調整はできます。

STG:モーターは単純そうだけれど、なかなか奥が深くて面白そうですね。
琢磨:まぁ、面白いといえば面白いですね。
奥が深いし難しいし、それに呼応してクルマのセットアップも変わってくるし。
レーシング・カーは、ブレーキングから姿勢を作るのがすべてだから、その部分が、うまくいかないと、クルマのバランスどころじゃなくなっちゃう(笑)。

STG:タイヤが、相対的にプアーな状況ですよね。
イメージ戦略からあえてそうしているというか。
琢磨:そうですね。

STG:その部分はどうなんですか?
琢磨:まぁ、プアーでもリニアな感触が得られればいいんですけど、サイドウォールが非常に薄い(ハイトが低い)ので、唐突的な動きをしますから難しいですよ。

STG:なるほど。
琢磨:なので、ブロックの動きというよりも、グリップの抜け方が激しすぎるし、タイヤ・デグラデーション(性能落ち)もでかすぎるし、そういう意味では異常に不安定。
全部インコンシスタント(一貫性がない)ですね。

STG:大変そうですね。
琢磨:ブレーキも観てもらえば分かる通り、カーボンブレーキじゃないですか。
なのに、(冷却用の)エアダクトがないから、温度コントロールができないんです。
だから、右と左で引っ掛かりが違うから、思いっきりブレーキを踏めないんですよ。

STG:それは慣れの問題ではないですね。
琢磨:慣れというより、チームのリソースのプレパレーション(準備/調整)ですね。
ブレーキディスクとパットの組み合わせで、一番フリクションが似通っているものをセットにしてあげないと。
でも、うちのチームはそこまでできていないので、ブレーキのバランスが、ハナから違って、そうなると、前後だけでなくて左右も変わってきちゃうから。

STG:思ったより遥かに複雑ですね。
もっと単純と思ってました(笑)。ありがとうございます。
琢磨:(頷きながら笑顔になって)ありがとうございます。


この話を訊いたのは、金曜日。
チームに合流して、"問題山積み"という言葉を吐き出した直後だっただけに、うまくいかない調整に若干イライラしている様子だった。
しかし、琢磨は、いつものようにていねいに質問に答えて、最後に「でも楽しみますよ」とコメントした。
そして翌日、スタートから無線も使えず、二度の"停電"でストップ、結局リタイアしてしまったけれど、ウィングセットなどが決まったマシンでファステスト・ラップも記録、「楽しかった。また出たい」と笑顔で語った。

STINGERから

    
    

フォーミュラE開幕戦で、佐藤琢磨ファステスト!

佐藤琢磨(アムリンアグリ)
フォーミュラE開幕戦ファステスト、佐藤琢磨

決勝レースでは、佐藤琢磨のマシンにはトラブルが発生し4周遅れの17位でレースは終了したかに思えた。
ただ、フォーミュラEのポイント制は他とは違った。
ポール・ポジション、ファステストラップを出したドライバーにはポイントが与えられる。

アムリンアグリの佐藤琢磨はレース中に、1:45.101のファステストラップを叩き出していた。
フォーミュラE開幕戦で、佐藤琢磨は2ポイントを獲得!

    
    

佐藤琢磨「出走の打診は1週間前くらい」

アムリンアグリ・佐藤 琢磨
アムリンアグリ・佐藤琢磨

フォーミュラE開幕戦にアムリン・アグリより参戦する佐藤琢磨。
琢磨が今回のレース出走を打診されたのは、1週間前だったという。

1週間くらい前かな?
「中国に来れないか」という話があったんです。
フィジカル的にはインディが終わったばかりだったので、問題はありませんでしたが、別の要件があったので・・・
でも、急遽中国に来ました。
このチームにはスーパーアグリF1時代のメンバーもたくさんいるので、その中で仕事ができるということは、すごく嬉しい。

8月19日に行われた最後のテストで、アムリン・アグリはライバルたちに遅れを取っていたが、今のところそれについては心配していないという、

「このクルマは、セッティングとは別にエネルギーのマネジメントが課題になっています。でも、チームとしては解決しなきゃいけない課題は見えています」

「エネルギーのマネジメントで重要なのは、ドライバーとチームのコンビネーション。チームがマネジメントプランをしっかり作って、ドライバーがどれだけそのターゲットに近付けることができるか」

「これまでのレースでも、燃料とかタイヤとか、セーブしなければいけない領域というのがありました。でもフォーミュラEは、これまでに比べて2~3倍もセーブしなきゃいけない割合がある。全開モードの“モード6”で走ると、このサーキットだったら2~3周しかもたないでしょう。予選の1周だけならそれでいいんですが、それを、2台のマシンで25周もたさないといけない。モーターも、バッテリーも発熱しますから、それをいかに冷却して、パフォーマンスを持続させるか? という部分が大事なんです」

フォーミュラEのタイヤは、ミシュランのワンメイク。
しかも、全天候用という、他のカテゴリーを見渡しても、非常に珍しいタイヤだ。
このタイヤの特性は、これまでとは大きく異なっているという。

「タイヤは今のところ大丈夫です。でも、今までのタイヤとは全然違う。グリップが抜けるまでは、レスポンスがすごく速いんです。カートやF1みたいに。でも、一旦滑り出してしまうと、許容してくれる度合いが小さい。ランオフエリアが広いサーキットなら良いんですけど、今回のように狭いところだと、限界を掴むのは非常に難しい。正直、まだ全然掴んでいないです」

間もなく、フォーミュラEの公式セッションがスタートする。
そこで佐藤琢磨がどんな走りを見せるのか?
他にもF1や他のカテゴリーで腕を磨いてきたドライバーたちが多く出走するが、彼ら相手にどんな戦い方を見せるのか?
ただコース上での速さを競うだけでなく、チームと共に勝つための“戦略”をいかに立て、それを実現する実行力が試される。

最初の公式セッションは、本日8時15分(日本時間9時15分)からだ。

as-webから

    
    

仮設テント?フォーミュラEのガレージ

フォーミュラE開幕戦、アムリンアグリのガレージ
アムリンアグリ

ガレージに貼ってある佐藤琢磨のプリント、何時発注したのだろうか?

画像は、「@Amlin_Aguri」から

そして、つぶやきは
「車がガレージに届けられる瞬間をチェックしてください」

アムリンアグリの公式ツイッターも要チェックです。

    
    

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