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佐藤琢磨、フォーミュラE Q&A



佐藤琢磨に訊く、フォーミュラE操縦法
F1、インディカーと、世界有数のカテゴリーを経験した琢磨に、フォーミュラEのドライブの難しさと、楽しさを訊いた。

[STINGER]編集長山口正己(以下、STG)
同じフォーミュラカーとはいえども、例えばアクセル・コントロールが、内燃機関(エンジン)の場合と電気モーター(EV)の場合は、違うと思うのですが。
燃料をセーブしようとするときの感覚と、エネルギーを節約する時の違いはありますか?
内燃機関では、アクセルを不用意に踏むと、加速ポンプから燃料がピュッとでるイメージがありますが、EVではどうなんですか?
佐藤琢磨(以下、琢磨)
基本は一緒ですけど。エンジンの場合、おっしゃるように、空気にも慣性があるから、一度吸い込みだした空気はなかなか止まらないですよね。
だから踏み込んで戻すときが問題になります。
要するに、失火する時には、空気も入るし燃料も吹いてしまう。
もう一回、次にアクセルを開けたときに、生ガスが出ちゃうので、その分がもったいない。

STG:なるほど。
琢磨:なので、アクセルの踏み方というより、ゼロから100にバンと踏むよりは、しっかりとトルクに合わせて踏んで行った方がいいんですけど、あまりそこは関係なくて、そこよりも、アクセルをオン-オフ-オン-オフしているときが一番燃費が悪いんですよね。
でも、電気の場合は、そういうことがまったくないので、オン-オフしようがゆっくり踏もうが、使うエネルギーは、基本としては一緒です。

STG:そうなんですか。
琢磨:ただ、モーターも慣性がついてないときに、モーターはゼロ回転のときから最大トルクが発生できるじゃないですか。
その状態が、アクセル全開まで踏み込んでも電流は使いますから、そこで消費するエネルギーって凄く効率が悪いんですね。
そうすると、ギヤを使って、回転を上げて行って、しっかりとモーターの回転数と入ってくるエネルギー電流とマッチしたときが一番効率がいいんです。

STG:どちらにしても、注意が必要、ということですね。
琢磨:あまり乗り方は変わらないし、アクセルに関しても、当然これは、レスポンスがエンジンの比ではない(モーターが圧倒的にレスポンスがいい)ですからね、
踏み込んだ瞬間にもう、トルクがきますから。

STG:モーターの特性として、エンジンと違って回転数とトルクが無関係ですからね。
その感覚の違いは、すぐに慣れるのですか?
琢磨:そんなに時間はかからないと思います。
加速に関しては、非常にレスポンスのいいNAエンジンという感じてすね。

STG:なるほど。
琢磨:でも問題は、回生システムに関わるブレーキバイアスの変化ですね。
いま、F1でも、いろいろ問題、というか苦労しているところですが、あそこがこのEVの場合、非常に大きいので、回生中のリヤバイアスを、エンジンブレーキがない分、回生でバイアスをかけてあげて。

STG:擬似的にエンジンブレーキを創り出す?
琢磨:そうです。
そうすると、リヤ・タイヤで回生しているので、もちろん、フロントブレーキを少し強めにしておかないとバランスが取れなくなるわけで、それが、スピードによってリニアじゃないんですね。
ブレーキを踏み込んで行ったときのブレーキバランスの変化が出ちゃう。

STG:そこが難しい。
琢磨:そう。それも、回生エネルギーの強さを自分で変更できるんですが、基本セットができていないと、逆に自分でプリセットするしかないわけです。

STG:コクピットで調整できるのですね。
琢磨:そうです、微調整はできます。

STG:モーターは単純そうだけれど、なかなか奥が深くて面白そうですね。
琢磨:まぁ、面白いといえば面白いですね。
奥が深いし難しいし、それに呼応してクルマのセットアップも変わってくるし。
レーシング・カーは、ブレーキングから姿勢を作るのがすべてだから、その部分が、うまくいかないと、クルマのバランスどころじゃなくなっちゃう(笑)。

STG:タイヤが、相対的にプアーな状況ですよね。
イメージ戦略からあえてそうしているというか。
琢磨:そうですね。

STG:その部分はどうなんですか?
琢磨:まぁ、プアーでもリニアな感触が得られればいいんですけど、サイドウォールが非常に薄い(ハイトが低い)ので、唐突的な動きをしますから難しいですよ。

STG:なるほど。
琢磨:なので、ブロックの動きというよりも、グリップの抜け方が激しすぎるし、タイヤ・デグラデーション(性能落ち)もでかすぎるし、そういう意味では異常に不安定。
全部インコンシスタント(一貫性がない)ですね。

STG:大変そうですね。
琢磨:ブレーキも観てもらえば分かる通り、カーボンブレーキじゃないですか。
なのに、(冷却用の)エアダクトがないから、温度コントロールができないんです。
だから、右と左で引っ掛かりが違うから、思いっきりブレーキを踏めないんですよ。

STG:それは慣れの問題ではないですね。
琢磨:慣れというより、チームのリソースのプレパレーション(準備/調整)ですね。
ブレーキディスクとパットの組み合わせで、一番フリクションが似通っているものをセットにしてあげないと。
でも、うちのチームはそこまでできていないので、ブレーキのバランスが、ハナから違って、そうなると、前後だけでなくて左右も変わってきちゃうから。

STG:思ったより遥かに複雑ですね。
もっと単純と思ってました(笑)。ありがとうございます。
琢磨:(頷きながら笑顔になって)ありがとうございます。


この話を訊いたのは、金曜日。
チームに合流して、"問題山積み"という言葉を吐き出した直後だっただけに、うまくいかない調整に若干イライラしている様子だった。
しかし、琢磨は、いつものようにていねいに質問に答えて、最後に「でも楽しみますよ」とコメントした。
そして翌日、スタートから無線も使えず、二度の"停電"でストップ、結局リタイアしてしまったけれど、ウィングセットなどが決まったマシンでファステスト・ラップも記録、「楽しかった。また出たい」と笑顔で語った。

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