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耳栓は必要なくなる

初の電気自動車レース「フォーミュラE」開催へ
―静けさという新感覚に挑戦ー

フォーミュラE

オートレースで最も興奮するのはあの「ごう音」だ。
全米自動車競争協会(NASCAR)ではV8エンジンを搭載したアメリカンマッスルのごう音が地響きのようにうなる。
フォーミュラワン(F1)では1分当たりの回転数1万5000回のエンジン音が胸にずしんとくる。
このエンジン音を不快に思う人もいれば、オペラのように聞こえる人もいる。

では、まったく騒音がなければどうだろう?

「フォーミュラE」の静かな世界にようこそ。
北京では今月、史上初となる電気自動車(EV)の国際レースが開催される。
見た目はF1と同じ(ドライバーや整備士はベテランが多い)で、今後予定されている開催地はジェット機で世界中を飛び回る大富豪のお膝元だ(マレーシア、マイアミ、モナコなど)。

最近、イングランドでフォーミュラEの予行演習が行われた。
ピットレーンには整備工に車が近づいてくるのを知らせるサイレンが取り付けられていたが、これが耳をつんざくような音を出す。
レースカーの最高時速は約225キロメートルに達するが、音はほとんど出ず、キッチン用品か空想科学映画の特殊効果音のようにしか聞こえない。
この音がどう聞こえるかはさておき、これまでのカーレースで聞いてきたごう音ではない。まったくうるさくないのだ。

英国のF1チーム、バージン・レーシングのドライバー、Jaime Alguersuari氏は「これは未来の音で予想もつかない。非常に軽くて高い(音だ)」と述べた。同氏は2009年から11年までF1グランプリに46回出場した。

今シーズン、F1ファンやドライバーは音に神経質になってきた。
F1レースでは約10年ぶりにエンジンがV8からV6に全面交換されたが、V6エンジンはV8より小さく、環境に配慮して騒音も抑制された。
これにドライバーが文句を言うと、F1は短い間だが混乱した。
F1の強豪チーム、メルセデスは試しに「メガホンマフラー」と呼ばれるメガホンの形をした排気口を設置してエンジン音を増幅させてみた。
これは失敗に終わり、メルセデスはメガホンマフラーを断念した。

F1レースが感動的な熱戦を繰り広げてきたこともあって、最近は騒音についての議論は下火になってきた。
一方、パリに本拠を置く国際自動車連盟(FIA)が創設したフォーミュラEのレースはまだ開催されていない。
今月13日から始まるシーズンで、レーシングカーがどのような音を出すかについて長く議論が続けられてきた。

フォーミュラEでは先ごろ、「ヒュン」という音しかしない場所に人工的なエンジン音を付け足そうという試みが検討された。
ただ、スピーカーがブルンブルンという音を出している場面を想像すると、まったく騒音がないよりも純粋主義者をイライラさせるとの意見があり、現在のモデルは人工音を出すスピーカーが外されている。
騒音が出るのはギアボックス、タイヤ、マフラーくらいだ。

バージン・レーシングのSylvain Filippi最高技術責任者(CTO)は「私は常に(人工音に)大反対だった」と述べ、「人口音を付け足しても変化はない。レーシングカーはできる限り純粋なままであるべきだ」と話した。
同氏はまた、いったんシーズンが始まれば音量は上がってくると指摘。
北京からロンドンまで10都市のサーキットで20台の電気自動車が至近距離でレースを繰り広げるため、音は建物に反射するだろうと述べた。
ただ、F1のピットレーンで最も重要なアクセサリーである耳栓は必要なくなるだろうと付け加えた。

初回のフォーミュラEレースに参加する米アンドレッティ・フォーミュラE・チームのジョイント・チーム・プリンシパル、ロジャー・グリフィス氏は「自動車を整備したりファンが行き来したりするガレージの方がうるさくなるかもしれない」と話す。

伝統的にF1は、自動車メーカーによって高速、高パフォーマンスを目指す研究開発の場として利用されてきた。
FIAはフォーミュラEが電気自動車に同様の役割を提供することを望んでいる。

フォーミュラEに出場するレーシングカーはインディカーのようなオープンホイールで一人乗りのシングルシーターに似た形をしている。
大きな違いはエンジンカバーを開けたときに一目瞭然となる。機械エンジニアが大活躍するような光景はなく、中にはボックスと数本のワイヤ、「高圧注意」の警告くらいしかない。
Filippi氏によると、このボックスは700ボルト、32キロワット時の電池で、5段階トランスミッションに接続している。

現時点ではすべての参加チームが、コストや運搬などの理由から同じエンジンを使っている。
2015年以降は各チームが独自の部品を使ったり、大幅な改造を施すことができるようになる。
ドライバーにとって、電気自動車のレースは未知数だ。
コックピットから自動車の音が聞こえないため混乱を招きかねない。

マニュアル車に乗ったことがある人なら、エンジンとギアボックスの音でギアチェンジをするタイミングを図ることができる。
こうした雑音はドライバーにとっては音楽なのだ。

グリフィス氏は「電気自動車ではこれ(雑音)が一切ない。振動もほとんどない。横にいる車も音を出さない。彼ら(ドライバー)が聞くものと言えばヘルメット装着時に聞こえる風を切る音くらいだ」と述べた。

レースのコツをつかむ前に、新しい運転スタイルを身につける必要がある。
フォーミュラEのドライバーは、フィニッシュラインまでバッテリーが持つとは限らないことを肝に銘じておかねばならない。

レースというコンディションの中で、電気自動車は出力レベルに応じて25分ほど連続走行できる。
レースの途中でバッテリーを交換したり充電したりするテクニックが確立されていないため、道の途中で車を変える必要が出てくる可能性すらある。

ドライバーがトラックで試運転できるのは5日だけ。
その間に最大のパフォーマンスを引き出す方法を見つけ出さなくてはならない。

レースファンも注意が必要だ。
サーキットでは騒音規制が敷かれており、予行演習が実施された日のガレージ周辺には音量を98デシベルに制限するという注意書きが貼られていた。
これは地下鉄が通過するときとほぼ同じ音量だ。
予行演習の際、この規制は問題にならなかった。

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