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サム・バード:現在のF1の状況を嘆く

サム・バード、F1メルセデスAMGのテストドライバー時代
サム・バード

現在のF1の状況を嘆くフォーミュラEのサム・バード
元メルセデスAMGのテストドライバーであり、現在はフォーミュラE選手権に参戦しているイギリス人ドライバーのサム・バードが、現在のF1チームは有能なドライバーを探すためにトップクラスのレースカテゴリーへ目を向けようとはしていないと語った。
現在28歳となるバードは、これまで長年にわたってF1下位カテゴリーに参戦。
2013年にはGP2でランキング2位となりチームのコンストラクタータイトル獲得に大きな貢献をした実績を持っている。
2010年にはメルセデスAMGでテストを担当し、その後もシミュレーター担当ドライバーを務めていた。

F1がフォーミュラEドライバーに目を向けるようなことはない
現在、バードは元F1ドライバーのヤルノ・トゥルーリやブルーノ・セナ、そして同じくF1ドライバーを目指していた元レッドブル育成ドライバーのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタらとともにフォーミュラEに参戦しており、マレーシアで行われた第2戦では優勝を飾り、第3戦終了時点ではランキング3番手につけている。
だが、今週末の10日(土)にブエノスアイレスで開催されるフォーミュラE第4戦のためにアルゼンチンを訪れているバードは、F1チーム関係者がフォーミュラEのドライバーに目を向けることなどないと『Times(タイムズ)』に次のように語った。

「F1はこのレースを見たりはしないし、“おや! いいドライバーじゃないか、彼を獲得しなければ”などと考えたりなどはしないよ」

「いくらでも金が出せるうちでのこづちでも持っていない限り、彼らが僕らのほうに目を向けることなんてないんだ」

もっと若手を登用しないとF1は衰退する
バードは、F1チームではドライバーの才能と、彼が持ち込める資金をはかりにかけざるを得ない状況に追い込まれているものの、そうしたやり方が最終的にはF1をだめにしてしまうと考えている。

「長い目で見れば、F1では若手をもっと積極的起用する必要があるよ。今F1にいるのはすでに何年も走ってきたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)やニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)やルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)、それにジェンソン・バトン(マクラーレン)といったドライバーばかりだ。彼らがいなくなったとき、結局誰がF1をしょって立つっていうんだい?」

バードはさらに続けた。

「大きなチームは大金を投じてポイントを稼ぎにいき、それで賞金を得る。それによって彼らはさらに金持ちになる。そういうことができるのは大きなチームだけだ。だから、小さなチームでは1,500万から2,000万ユーロ(約21~28億円)を持ち込めるドライバーを採用するしか手がないんだ」

「能力があり、チャンスが与えられてもおかしくないだけのドライバーも何人かいる。僕もそうだし、GP2や世界耐久選手権(WEC)にもいるよ。だけど、資金力がなければF1のにおいをかぐことすらできないんだ」

バードは、最後に次のように締めくくっている。

「すごく不満を感じるけれど、それが現実だし、今後もそれが変わることはないよ」

TNから引用

    
    
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